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【専家把脉19】 伸び悩む女性プレーヤー向け フットワーク入門、ヘアピン、ネットクロス打法






19


icon 専家把脉19解説

さて今回は第19回目の動画解説を行う。コーチは元世界チャンピオン、中国では四天王と呼ばれる趙剣華。そして迷える生徒は楊さん、女性。1998年からバドミントンをはじめ、アマチュア試合にもたびたび参加しているという愛好家。パワーはあるほうだが、フットワークが遅いのが欠点と自らを分析する。


女性プレーヤー同士の対戦において、フットワークは非常に大事だ。なぜなら女性は男性に比べパワーが劣りスマッシュが決まりにくく、ラリーが長引きやすい。そのため如何に速く打点に入り相手を動かしチャンスをつかめるかが重要となってくる。

もし当サイトをご覧になっている方で、伸び悩んでいる友人が周りにいたらぜひ当サイトを教えてほしい。特に今回のレッスンは生徒が女性とあって同じ悩みを共有している人は大勢いるはずだ。


(1:20)
さて、いつものように趙剣華はまず生徒のプレースタイルを観察し分析し、評価結果を伝えるところから始まる。


専家把脉(19) フットワーク入門、ヘアピン、ネットクロス打法


趙剣華の評価は、「受動的に動いて打てたときはしっかりバックラインまで飛ばせており力強い。」

それを聞いた生徒も「追い込まれなければ、バックラインまで飛ばすことはできる。だけどキツイ姿勢に追い込まれたとき、重心を失い打ち返せない。たぶんフットワークが追いついていないからだと思う」 と返答する。


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ライン奥を攻められた場合、下がるステップが追いつかず打点が後ろに下がり、キツイ姿勢で打つことを強いられる。身長が低い人はこのようなシーンを頻繁に体験するだろう。


さらにバック奥への対応にバックハンドを多用する習慣があるが、お世辞にも上手とはいえない。フットワークが遅いことでバックハンドに切り替えるのは「怠惰」であるとキツイ言葉をかける趙剣華。


さてどのように指導していくか見ていこう。


icon フォア奥、バック奥へのフットワーク入門

(2:44)
まずフットワークを改善していくため、生徒に再度、フォア奥 ⇒ ホームポジション ⇒ バック奥 ⇒ ホームポジションの移動ステップをさせる。


生徒のフットワークは見た目はいいのだが、やはり「スピード感」に欠けると指摘する趙剣華。女性なので足の力が足りないのは仕方ないが、それでも「もっと速くできる」という。どうするか?


第1:移動するステップを改善

それはステップ時に足全体を使って「走る」のではなく、足の裏を意識して「地面を擦るように」まさしく「水平」に移動するようにする。そうすることで体が上下に揺れず、素早くかつ省力的に移動できるようになるという。それだけでなく球技をしている意識として、「狡猾なまでに素早い動きをしろ」 と言う。実際にコートに入ってシャトルを意識しながら「狡猾に速いステップ」をするのは至難の業、まずはコート外で狡猾な動作を体が覚えるまで反復練習するのがいいだろう。


第2:右足で地面を蹴り、体を素早く方向転換

(4:07)
一番重要なのは構えた状態から、フォア・バック奥へのステップに移行できるよう、体を方向転換させることだ。ここで趙剣華がお手本を見せる。下記の連続写真を観察してほしい。

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左足を軸に、右足で地面を蹴り体を方向転換させる


フォア奥であれば軽く、バック奥であれば強く体を方向転換させる。それと同時にシャトルを目で追いかけ、左手を上げ、ラケットを持つ右手はテイクバック準備を行う。この動作をコート外で反復練習してみるといい。すぐにコツがつかめるはずだ。転換だけでなく目、左腕、右腕を忘れないでほしい。


そしてスイングに移行する。極力スイング時に小さいジャンプを取り入れ、右足と左足を入れ替え着地するのが理想だ。着地の足は左右同時だが、左足を後方に踏み込むことで体の重心を支え、ホームポジションに戻る体勢に移行できる。左足の踏み込みが足りないと体は後ろ加重のままで戻りが遅くなるので注意したい。これも下記の連続写真を参照してほしい。


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スイング時の足の入れ替えに注目


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最後にホームポジションに戻るステップ。これは走ってもいいし、1ステップ、2ステップで戻るのも自由だ。自分の身長や身体能力、ホームポジション位置を考慮して一番いいステップを選択したい。


これまででフォア奥、バック奥へのステップのレッスンが終了した。コート外で動作を確認し体に覚えさせ、意識しなくても自然にステップできるようにしておきたい。反復練習あるのみだ。また女性の場合、足のパワーを補強することが必要だ。有効と思われる練習(ランニング、縄跳びなど)を普段から取り入れてみてはいかがだろうか


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icon ホームポジションについて考察

身長が高い選手と、低い選手でホームポジションはどう変わるか考えたことはあるだろうか? 身長の低い選手は奥をカバーするために若干後ろ気味でいい。前を犠牲にするが、身長が低い=体重が軽いため機敏な動作で前をカバーできるからだ。身長が低い人は奥を攻められるとドロップに頼る癖が多い。そのため練習にクリア強制メニューを組み込むといい。


逆に身長が高い人は奥を犠牲にして前目に立つといい。身長が高いとネット前の低い球を対応するのに苦労する、また体重も重いため打点が低いほど足への負担も大きい。そのため前目に位置する。奥を攻められた場合でも身長が高いため十分カバーできるだろう。


自分の身長と同じプロ選手を探して彼らのホームポジションをどこにとるかを研究してみるといい。今はインターネットで何でも調べられる時代だ。有効活用したい。




icon フォアのヘアピン技術

(8:23)
つづいてフォアのヘアピンレッスンが始まる。生徒いわく、ヘアピン時に腕が硬くヘアピン動作がうまくいかないという。そこで生徒にヘアピンを打たせてみる趙剣華。


生徒のヘアピンの悪い点は、「擦る」動作がないこと。打点が低い場合や、サービスライン付近からの小球はラケットを振る動作が必要だが、ネット付近の高い位置では振る動作ではなく、「擦る」動作となる。振ってはネットに張り付くようなヘアピンを送り出せない。


いくつかヘアピンの連続写真を載せるので観察してほしい。

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擦る動作。趙剣華の指にも注目したい。ヘアピンの丁寧な動作は人差し指をグリップ下から支え、細かい動きを調整するのがコツだ。小指・薬指でグリップ底をしっかり固定し、人差し指で調整、決して手の中でグリップが浮いてはだめだ。


ヘアピンを擦る意味はシャトルに回転を与え、相手にコルク部分をアタックさせないのが目的だ。シャトルが傾いた不安定な状態で打つと、予想外の方向に飛んでいく。プロの試合でもヘアピンをロブで返すと、ネットにかかったり、サイドラインをオーバーするシーンを見かける。上記写真でもシャトル最高点においてコルクが上を向き、その後木の葉のように回転しながら落下する様子がわかる。このような狡猾なヘアピンを覚えておきたい。


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肖傑先生のヘアピン 打点が若干低い場合、擦る動作を強くする必要がある。あまりに低い場合は無理せずロブに切り替えるのも手だ。


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ターフィックの繊細なヘアピン。ショートサービスに対してヘアピンで返すことですぐにスマッシュチャンスに持ち込むことが可能だ。回転して落下するイレギュラーなヘアピンほど返球が難しいものはない。ピーターのように高い打点で返す必要がある。


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ヘアピンの動作とともに、同じ動作からプッシュに切り替えることも一緒に習得しておきたい。フォアのテイクバック(外旋回)から擦る動作にすればヘアピン、テイクバック後突然プッシュ(内旋回)に切り替えるとフェイントとなる。


また生徒のように身長が低いと、高い打点でヘアピンの手首動作をするのが困難なのも事実だ。腕を高く上げるが、逆に手首を返してシャトルを待つ必要があり、多少無理な姿勢になる。それでも低い打点で打つより精度はあがるため、手首の返しが柔軟にできるよう練習してほしい。




icon クロスネットの必要性とその打ち方

(10:24)
続いて生徒は、シャトルがネット付近深い位置で落とされた場合、どのように返球すればいいかを質問する。ひとつの方法は高いロブを上げることだと自分でもわかっているようだが、いまいち納得していない様子。


それに対して趙剣華はロブでの返球は正しいという。特にダブルスの場合、このような低い位置で返球を強いられた時にヘアピンで返すというのはリスクが高い。当然相手はネット封鎖で待ち受けているからだ。


それではさらに低い位置、ネットに張り付くシャトルの場合、ロブも難しい状況がある。どんなに強くロブをあげても打ち上げる角度は90度に近づき、相手コート奥に返すのは難しい。この状況を防ぐにはなるべく高い打点で返すことも大事だが、それでもこのような状況は発生する。そんなときはクロスで返す手段も持っておきたい。(頻繁に使用は避けたいが・・・)


(11:35)
さっそくネットクロスのレッスンを開始。

ネットクロスを打つ上での注意は、相手にクロスを打つことを悟られないこと。そのために体の向きやラケットのテイクバックは通常のヘアピンと同じにする。クロスを打つために体をクロス向きに傾けて楽をするとすぐ察知される。クロスはラケットの面変化のみで打つことを知っておきたいと趙剣華は話す。


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最初のうちは面はクロスに向けて練習していいが、慣れてきたらヘアピンと同様に上に向けて面変化(内旋回)で放つようにしたい。


クロスのコツもヘアピンと同様に手首の変化(内旋回)で、乾いた打球音ではじくように放つ。人差し指でグリップを下から支え調整するのはヘアピンで書いたことと同じだ。面のカットでクロスを打つテクニックもあるが、高さの調整が難しいため最初のうちは避けたい。


またシングルスの場合はコート幅に注意が必要だ。コート幅が狭く、クロスがサイドオーバーしやすいためだ。そこでクロス球がネットを越える最高点がどの位置ならラインオーバーしないか考え、それを目標にし(ネット中央に置いたリンゴに当てる気持ちで)クロスを放つといい。


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クロス球の最高点はネットを越える位置が望ましい


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顔の向きに注意。クロス側を目で追うと相手に気づかれる


以上。


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◇ 【専家把脉27】体力を温存できるステップ、バックハンドプッシュ技術

◇ 専家把脉動画の解剖 (15)(全方位のフットワーク入門/ホームポジションでの構え方)

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