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2011年2月の記事

【ケースNo1】 陳宏(中国, 身長1.82cm, 72kg) のフットワーク






Chenhong


プロバドミントンプレーヤーの中から、自分の身長や体重がほぼ同じで、理想としているプレースタイルをもった選手を探したことがあるだろうか?


そのようなお手本となる選手のフットワークをまね(シャドーイング)することで、高い次元のバドミントンスタイルを体験してみるのはどうだろうという提案。

(※ スピードも運動強度もまねるとおそらく体が壊れる可能性が高いので、まず動きのトレース(シャトルなし)からはじめ、動きを覚えてから、次にトスしてもらう)


本日紹介するプレーヤーは身長182cm、体重72kgの大柄な選手 陳宏(中国、陈宏, Cheg Hong)。2007年に国家チームを離れたが、すぐに復帰。VICTORと契約、ラケットはVICTOR Super Wave 32。数々の戦績を残した中国の名プレーヤー。2005年全英オープンでは昨年チャンピオンのリン・ダンを決勝で破り、若きエースにベテランの意地を見せた。


紹介する動画は、その陳宏と林丹の練習風景。

Lin Dan and Chen Hong in practice


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バック側スマッシュレシーブ(1歩)から右ネットでロブ、バック奥からハイバッククリアの流れ。
スマッシュを受ける際のリアクションステップは参考になる。またサイドのバックハンドレシーブはレシーブ後のバランスを保つため、遅れても右足を出す。その際、戻り方は右足を蹴って来た時と対称に戻るのが普通だが、体の慣性によっては左足を軸に1回転するほうが良い場合もある。センスも大事だ。


2bu4
サイドのバックハンドで軽く返球。バックハンドでサイドの球を返球した後、体勢を保つため右足を出す。その際背中を相手にみせるが、その右足で自然に戻れる。
スイングにも注目。直前までしっかりラケット面を地面と平行になるよう腕の内旋回でため、打球瞬間にコンパクトな外旋回をすることで、どこに返球するか直前まで相手に読まれない。


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サイド、フォア側のレシーブ(1歩)。戻りのステップが遅れ、リンダンに裏をかかれる。


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フォア側ネットに2回上がる。1回目と2回目でステップが異なる。1回目ホーム時に右足をかなり前に出している場合、フォア側ネットにあがるのはたやすい。2回目ホーム時に両足はほぼ一線、その時の上がり方に注目。リアクション後、左足を右足後ろに踏み、その力で前への推進力にしている。2段階右折しているイメージだ。


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フォアサービスからロブ、ネットクロス、ハイバックの流れ。
右ネットからのネットクロスをあげる場合、相手の返球はバック奥側に来ることが多い。ホームポジションでの両足の角度も注目。基本は右足をやや前にして肩幅以上に広げ構えるが、相手の返球方向が絞られるなら、右足が前でも、左足が前でも正しい。


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フォア側ネットヘアピンから、バックフォア奥へのステップ
右足を軽く蹴り、右肩をフォア奥に向ける初動をつけ一気にステップを加速させる。


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同じくフォア側ネットヘアピンから、バックフォア奥へのステップ
チャンスではない球をスマッシュし、クロスで返され対角線上に大きく動かされる。最後の右足を大きく伸ばす1ステップ、着地はしっかりかかとから、膝もしっかり伸ばそう。
左足も右足に添え、両足でホームに戻ることで膝への負担と体力消耗を軽減。


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クロスヘアピンへの対応からスマッシュチャンスへ
対角線上への移動は先ほどと同じだが、今回は距離が短い。しかし右足の着地の基本動作は同じだ。やさしくかかとから着地し、膝の角度も負担の少ない120度以上。


以上


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◇ バドミントン講習動画の前半目次

◇ Youtube上のバドミントン動画をスローで再生する方法


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【HTML5】 Youtube上のバドミントン動画をスローで再生する方法






Hidayat


Youtube上には「バドミントン」という検索キーワードに該当する動画が約3830件、「badminton」で約34000件ある。当サイトの技術紹介記事では動画からフレームを切り出し、スローモーション映像を抽出してきたが、実は誰でも手軽にYoutube動画をスロー再生させることができるようだ。 今日はその方法を紹介したい。


参考 YouTube、HTML5動画プレーヤーをテスト公開 - ITmedia News


必要なのはYoutubeを見る環境と、HTML5とWebMに対応したブラウザだ。当方ではChromeで動作を確認した。


1. Youtube設定ページでHTML5を有効にする

http://www.youtube.com/html5 を開き、ページ下部にある「HTML5 試用版を有効にする」をクリック。


Html5_2


2. 動画を検索する

Youtube上部の検索バーから見たい動画を検索する。


Jiansou


3. WebM形式の動画を絞り込む

Webm


4. 再生時にスピードを選択

Sudu


以上。


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◇ バドミントン講習動画の前半目次


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バドミントン講習動画の前半まとめ 【専家把脉×趙剣華×肖傑】






バドミントン打球・フットワーク・戦術技術基本を徹底解説した動画シリーズがある。「専家把脉(CCTV製作/专家把脉)」だ。元世界チャンピオンで中国バドミントン四天王の一人 趙剣華(ちょうけんか・赵剑华)と、バドミントン名コーチ 肖傑(しょうけつ・肖杰)が順に、バドミントン愛好家に対してマンツーマン指導を行うという実践的な内容だ。


当サイト【バドミントン情報局】 ではそのシリーズを簡単に翻訳して、重要な技術に関しては連続画像を切り出して紹介してきた。全30話あり、昨年の11月から初めて11話分を消化した。ちょうど3分の1ということで一旦前半部のまとめをしておく。 それぞれ画像をクリックするとその解説ページにリンクで飛べるようになっている。


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☆ 第1話

フォア奥への対応

バックハンドのロブ


★ 第2話

バックステップからのフォアハンドクリア

バックハンド(ハイバック)


☆ 第5話

フォアハンドクリア

フォアのサーブ打ち方


★ 第8話

リバースカット・ドロップ

スマッシュ


☆ 第15話

6方向ワンステップのフットワーク

ホームポジションでの構え方


★ 第12話

ダブルス 前衛のプッシュ技術

ダブルスレシーブの立ち位置


☆ 第24話

バックハンドによるショートサーブ

バックハンドのロングサービスの方法

ダブルス サービスレシーブの心得

プッシュの打ち方

レシーブの立ち居地の考察


★ 第28話

バドミントンを始めて間もない人に教えるべき大事なポイント

手首の旋回だけによる面の変化

内旋回・外旋回

内旋回と外旋回の基礎練習

旋回のパタン


☆ 内旋回と外旋回のおさらい

フォアハンド 内旋回での打球
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バックハンド(ハイバック)外旋回での打球


★ 第16話

ドロップ

スマッシュのレシーブ(バックハンド)

フォアハンドのスマッシュレシーブ


☆ 第27話

体力を温存できるステップ

バックハンドプッシュ


★ 第10話

ジャンピングスマッシュ

スマッシュの正しいスイング

ジャンプの方法とスマッシュのタイミング

バックハンドプッシュの打ち方


☆ 第19話

後ろに下がる重要な第1ステップ

フォアのヘアピン技術

クロスネットの必要性とその打ち方


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【専家把脉19】 伸び悩む女性プレーヤー向け フットワーク入門、ヘアピン、ネットクロス打法






19


icon 専家把脉19解説

さて今回は第19回目の動画解説を行う。コーチは元世界チャンピオン、中国では四天王と呼ばれる趙剣華。そして迷える生徒は楊さん、女性。1998年からバドミントンをはじめ、アマチュア試合にもたびたび参加しているという愛好家。パワーはあるほうだが、フットワークが遅いのが欠点と自らを分析する。


女性プレーヤー同士の対戦において、フットワークは非常に大事だ。なぜなら女性は男性に比べパワーが劣りスマッシュが決まりにくく、ラリーが長引きやすい。そのため如何に速く打点に入り相手を動かしチャンスをつかめるかが重要となってくる。

もし当サイトをご覧になっている方で、伸び悩んでいる友人が周りにいたらぜひ当サイトを教えてほしい。特に今回のレッスンは生徒が女性とあって同じ悩みを共有している人は大勢いるはずだ。


(1:20)
さて、いつものように趙剣華はまず生徒のプレースタイルを観察し分析し、評価結果を伝えるところから始まる。


専家把脉(19) フットワーク入門、ヘアピン、ネットクロス打法


趙剣華の評価は、「受動的に動いて打てたときはしっかりバックラインまで飛ばせており力強い。」

それを聞いた生徒も「追い込まれなければ、バックラインまで飛ばすことはできる。だけどキツイ姿勢に追い込まれたとき、重心を失い打ち返せない。たぶんフットワークが追いついていないからだと思う」 と返答する。


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ライン奥を攻められた場合、下がるステップが追いつかず打点が後ろに下がり、キツイ姿勢で打つことを強いられる。身長が低い人はこのようなシーンを頻繁に体験するだろう。


さらにバック奥への対応にバックハンドを多用する習慣があるが、お世辞にも上手とはいえない。フットワークが遅いことでバックハンドに切り替えるのは「怠惰」であるとキツイ言葉をかける趙剣華。


さてどのように指導していくか見ていこう。


icon フォア奥、バック奥へのフットワーク入門

(2:44)
まずフットワークを改善していくため、生徒に再度、フォア奥 ⇒ ホームポジション ⇒ バック奥 ⇒ ホームポジションの移動ステップをさせる。


生徒のフットワークは見た目はいいのだが、やはり「スピード感」に欠けると指摘する趙剣華。女性なので足の力が足りないのは仕方ないが、それでも「もっと速くできる」という。どうするか?


第1:移動するステップを改善

それはステップ時に足全体を使って「走る」のではなく、足の裏を意識して「地面を擦るように」まさしく「水平」に移動するようにする。そうすることで体が上下に揺れず、素早くかつ省力的に移動できるようになるという。それだけでなく球技をしている意識として、「狡猾なまでに素早い動きをしろ」 と言う。実際にコートに入ってシャトルを意識しながら「狡猾に速いステップ」をするのは至難の業、まずはコート外で狡猾な動作を体が覚えるまで反復練習するのがいいだろう。


第2:右足で地面を蹴り、体を素早く方向転換

(4:07)
一番重要なのは構えた状態から、フォア・バック奥へのステップに移行できるよう、体を方向転換させることだ。ここで趙剣華がお手本を見せる。下記の連続写真を観察してほしい。

02zhuan
左足を軸に、右足で地面を蹴り体を方向転換させる


フォア奥であれば軽く、バック奥であれば強く体を方向転換させる。それと同時にシャトルを目で追いかけ、左手を上げ、ラケットを持つ右手はテイクバック準備を行う。この動作をコート外で反復練習してみるといい。すぐにコツがつかめるはずだ。転換だけでなく目、左腕、右腕を忘れないでほしい。


そしてスイングに移行する。極力スイング時に小さいジャンプを取り入れ、右足と左足を入れ替え着地するのが理想だ。着地の足は左右同時だが、左足を後方に踏み込むことで体の重心を支え、ホームポジションに戻る体勢に移行できる。左足の踏み込みが足りないと体は後ろ加重のままで戻りが遅くなるので注意したい。これも下記の連続写真を参照してほしい。


03zhuan
スイング時の足の入れ替えに注目


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最後にホームポジションに戻るステップ。これは走ってもいいし、1ステップ、2ステップで戻るのも自由だ。自分の身長や身体能力、ホームポジション位置を考慮して一番いいステップを選択したい。


これまででフォア奥、バック奥へのステップのレッスンが終了した。コート外で動作を確認し体に覚えさせ、意識しなくても自然にステップできるようにしておきたい。反復練習あるのみだ。また女性の場合、足のパワーを補強することが必要だ。有効と思われる練習(ランニング、縄跳びなど)を普段から取り入れてみてはいかがだろうか


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icon ホームポジションについて考察

身長が高い選手と、低い選手でホームポジションはどう変わるか考えたことはあるだろうか? 身長の低い選手は奥をカバーするために若干後ろ気味でいい。前を犠牲にするが、身長が低い=体重が軽いため機敏な動作で前をカバーできるからだ。身長が低い人は奥を攻められるとドロップに頼る癖が多い。そのため練習にクリア強制メニューを組み込むといい。


逆に身長が高い人は奥を犠牲にして前目に立つといい。身長が高いとネット前の低い球を対応するのに苦労する、また体重も重いため打点が低いほど足への負担も大きい。そのため前目に位置する。奥を攻められた場合でも身長が高いため十分カバーできるだろう。


自分の身長と同じプロ選手を探して彼らのホームポジションをどこにとるかを研究してみるといい。今はインターネットで何でも調べられる時代だ。有効活用したい。




icon フォアのヘアピン技術

(8:23)
つづいてフォアのヘアピンレッスンが始まる。生徒いわく、ヘアピン時に腕が硬くヘアピン動作がうまくいかないという。そこで生徒にヘアピンを打たせてみる趙剣華。


生徒のヘアピンの悪い点は、「擦る」動作がないこと。打点が低い場合や、サービスライン付近からの小球はラケットを振る動作が必要だが、ネット付近の高い位置では振る動作ではなく、「擦る」動作となる。振ってはネットに張り付くようなヘアピンを送り出せない。


いくつかヘアピンの連続写真を載せるので観察してほしい。

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擦る動作。趙剣華の指にも注目したい。ヘアピンの丁寧な動作は人差し指をグリップ下から支え、細かい動きを調整するのがコツだ。小指・薬指でグリップ底をしっかり固定し、人差し指で調整、決して手の中でグリップが浮いてはだめだ。


ヘアピンを擦る意味はシャトルに回転を与え、相手にコルク部分をアタックさせないのが目的だ。シャトルが傾いた不安定な状態で打つと、予想外の方向に飛んでいく。プロの試合でもヘアピンをロブで返すと、ネットにかかったり、サイドラインをオーバーするシーンを見かける。上記写真でもシャトル最高点においてコルクが上を向き、その後木の葉のように回転しながら落下する様子がわかる。このような狡猾なヘアピンを覚えておきたい。


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肖傑先生のヘアピン 打点が若干低い場合、擦る動作を強くする必要がある。あまりに低い場合は無理せずロブに切り替えるのも手だ。


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ターフィックの繊細なヘアピン。ショートサービスに対してヘアピンで返すことですぐにスマッシュチャンスに持ち込むことが可能だ。回転して落下するイレギュラーなヘアピンほど返球が難しいものはない。ピーターのように高い打点で返す必要がある。


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ヘアピンの動作とともに、同じ動作からプッシュに切り替えることも一緒に習得しておきたい。フォアのテイクバック(外旋回)から擦る動作にすればヘアピン、テイクバック後突然プッシュ(内旋回)に切り替えるとフェイントとなる。


また生徒のように身長が低いと、高い打点でヘアピンの手首動作をするのが困難なのも事実だ。腕を高く上げるが、逆に手首を返してシャトルを待つ必要があり、多少無理な姿勢になる。それでも低い打点で打つより精度はあがるため、手首の返しが柔軟にできるよう練習してほしい。




icon クロスネットの必要性とその打ち方

(10:24)
続いて生徒は、シャトルがネット付近深い位置で落とされた場合、どのように返球すればいいかを質問する。ひとつの方法は高いロブを上げることだと自分でもわかっているようだが、いまいち納得していない様子。


それに対して趙剣華はロブでの返球は正しいという。特にダブルスの場合、このような低い位置で返球を強いられた時にヘアピンで返すというのはリスクが高い。当然相手はネット封鎖で待ち受けているからだ。


それではさらに低い位置、ネットに張り付くシャトルの場合、ロブも難しい状況がある。どんなに強くロブをあげても打ち上げる角度は90度に近づき、相手コート奥に返すのは難しい。この状況を防ぐにはなるべく高い打点で返すことも大事だが、それでもこのような状況は発生する。そんなときはクロスで返す手段も持っておきたい。(頻繁に使用は避けたいが・・・)


(11:35)
さっそくネットクロスのレッスンを開始。

ネットクロスを打つ上での注意は、相手にクロスを打つことを悟られないこと。そのために体の向きやラケットのテイクバックは通常のヘアピンと同じにする。クロスを打つために体をクロス向きに傾けて楽をするとすぐ察知される。クロスはラケットの面変化のみで打つことを知っておきたいと趙剣華は話す。


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最初のうちは面はクロスに向けて練習していいが、慣れてきたらヘアピンと同様に上に向けて面変化(内旋回)で放つようにしたい。


クロスのコツもヘアピンと同様に手首の変化(内旋回)で、乾いた打球音ではじくように放つ。人差し指でグリップを下から支え調整するのはヘアピンで書いたことと同じだ。面のカットでクロスを打つテクニックもあるが、高さの調整が難しいため最初のうちは避けたい。


またシングルスの場合はコート幅に注意が必要だ。コート幅が狭く、クロスがサイドオーバーしやすいためだ。そこでクロス球がネットを越える最高点がどの位置ならラインオーバーしないか考え、それを目標にし(ネット中央に置いたリンゴに当てる気持ちで)クロスを放つといい。


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クロス球の最高点はネットを越える位置が望ましい


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顔の向きに注意。クロス側を目で追うと相手に気づかれる


以上。


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◇ バドミントン講習動画の前半目次

◇ 【専家把脉27】体力を温存できるステップ、バックハンドプッシュ技術

◇ 専家把脉動画の解剖 (15)(全方位のフットワーク入門/ホームポジションでの構え方)

【専家把脉10】ジャンピングスマッシュ、バックハンドプッシュの打ち方






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icon 専家把脉10解説

さて今回は第10回目の動画解説を行う。コーチは元世界チャンピオン、中国では四天王と呼ばれる趙剣華。そして迷える生徒は趙剣華と同姓の趙さん。小学生のとき一度バドミントンをしたことがあるが最近のバドミントンブームでまた始めたという。


専家把脉(10) ジャンピングスマッシュ・バックハンドプッシュ


(動画1:00ごろ)
いつものとおりまず生徒に打たせてそれをじっくり観察する趙剣華。

(1:35ごろ)
生徒に分析結果を伝える。ある程度基礎があり、見ていて快適に打てていると高評価の趙さん。ただしスピードが速い状況下では若干動きが硬くなるのが気になったという。ステップでは足の動きに弾性力が足りないのも1つ。そして特に気になったのはスマッシュに威力がないこと。おそらくスマッシュ時、ラケットの瞬間的な爆発力を使えておらず力が分散している。そのためシャトルに力が乗らないのが原因だと分析する。スマッシュ時の音は大きいのだが、理想的な乾いた音になっていないことからもそれがわかるのだという。


生徒は趙剣華にジャンピングスマッシュの打ち方を教えてほしいとリクエストした。ここで趙剣華は若干冗談めかして、「もうこのように年だし、以前のような高いジャンプはできないよ。肩の怪我でスマッシュもあまり速く打てないし・・・」 という。それでもスマッシュとジャンピングスマッシュの打ち方の概念を伝えることはできるからよく聞いてほしいと生徒に伝えた。


icon スマッシュの打ち方

(2:57ごろ)
まず生徒にジャンピングスマッシュを打たせる趙剣華。それが下の画像。

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明らかにジャンプになっていないのがわかる。おそらく本人はジャンプした気分になっているのだが、ビデオで見ると1cmも飛んでいないようだ。主要な原因は片足ジャンプと十分なしゃがみこむ動作がないこと。(頻繁に見るのだが、この生徒のようにシャトル落下にタイミングをあわせる軽いステップ時に、わざわざ左足を前に突き出し、右足でしゃがむ人がいる。個人的にはこの動作は悪い最適化が進んだ動作だと思っている。動作はきれいなのだが、仁王立ちのまま打つよりも打点が低くなっている。これではスマッシュがどんなに速くても地面と水平にしか飛ばない)


趙剣華は生徒に対して、ジャンピングスマッシュはやはり練習の場で何度も打ち、空中での感覚を磨く必要があると言う。飛んでくるシャトルに対してどのタイミングで飛び上がればいいのか、そして一番いいスマッシュポイントはどこなのかを知る必要がある。自分の身体能力(ジャンプの高さ)を知らずして、ジャンピングスマッシュはできない。そこで相方を見つけお互いにトスを上げあい練習できる仲間を見つけること。練習あるのみだ。


ただ闇雲に練習するだけでなく、時には参考となるプロの動作を繰り返し見て、イメージを作るのも大事だ。そのために以下にジャンピングスマッシュの連続写真を載せている。参考にしてほしい。


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icon スマッシュのラケットの振り方

(4:14ごろ)
趙剣華は生徒に指摘するのはやはり、スマッシュのスイング法の問題である。生徒のスマッシュは力強い腕振りに頼るもので、これでは力は分散しシャトルにパワーが伝達されず遅いスマッシュとなる。


00ngshaqiu
悪い例 腕振りスマッシュ スイング全体に均一に力がこもっており無駄


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正しいスマッシュ


力を集中させシャトルに伝達させるためには、打球の瞬間にのみ力がこもるスイングを覚えるしかない。上の趙剣華の連続写真を見てほしい。一番力が入るポイントをわざと繰り返している。ここ以外はまったく力は必要ない。


趙剣華もスマッシュもまったく力をこめずリラックスして打っているように見えるが、球速は速い。この秘密は上記写真の繰り返しの部分にある。この部分のスイング動作には手首の「内旋回」(物理のフレミング右手の法則でいうと、人差し指を軸に親指を反時計回りに倒す動作)というバドミントンの一番基本となる動作が隠れている。打球の瞬間に高速な内旋回でラケットを加速させることで球に爆発力を伝えるのだ。


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icon 再びジャンピングスマッシュ

(8:26ごろ)
スマッシュのスイングを習い、再びジャンピングスマッシュのレッスンに戻る。ジャンピングスマッシュの利点はなんといってもその高さ。高い打点なら角度のあるスマッシュを相手コートにたたきつけることができるからだ。そのために一番大事なことは、

1.すばやく落下点に入る。
2.高いジャンプをする。


この二つである。そのうち高いジャンプをするには、しっかり両足で軽くしゃがみこみ、両足でジャンプすることだ。さらにジャンプ時に上半身はリラックスの状態を保つ必要がある。ジャンプするからといって全身が硬ければスマッシュは打てない。そのためコート外でしっかり両足飛びの練習を繰り返し、徐々に腕の動きをつけてから実際に練習してほしい。

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両足でジャンプする際には、シャトルに対して体を真正面で対峙させてはいけない。シャトル-左肩-右肩が一直線になるようジャンプする。そのためには左足前、右足後ろとなるはずだ。空中で上半身が回転する力も加わり、スマッシュはより球速を持つことができる。

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さらにジャンピングスマッシュの打球ポイントは、ジャンプ後、地面と体の相対速度が0となる最高点だ。体が落ち始めてから打っては遅い。体が最高点に到達するタイミングを見計らいテイクバックし、最高点でスマッシュを打ちつける。打球点が高いため、シャトルヒット位置は角度は頭上真上より少し前よりになる。そのため落下点より気持ち後ろめからジャンプすることも大事だ。シャトル真下ではキツイ姿勢のスマッシュとなる。


ジャピングスマッシュを使えるようになるには、日ごろの練習からドロップやクリアでもジャンプして打つようにするといい。そうすることで空中での対シャトル感覚を磨ける。さらに縄跳びも筋力アップで有効だ。ぜひ多く練習してターフィック・ヒダヤットのような世界レベルのスマッシュを目指してほしい。


参考 ターフィックヒダヤットのジャンピングスマッシュ連続写真




icon バックハンドプッシュの打ち方

(10:36ごろ)
つづいて生徒はバックハンドでのプッシュを教えてほしいとリクエストする。趙剣華がいうにはコート中盤から前にかけてプッシュをするには打球点を高くしなければならないという。もし低い打点ではそれはプッシュとは呼ばず、ロブとなるからだ。


そしてプッシュの基本動作はやはり手首の旋回だ。バックハンドのときは外旋回となる。(フレミング右手の法則でいうなら、人差し指を軸に親指を外に倒す動作だ)

プッシュ時に、しっかりテイクバックを行い(その際ラケット面は寝る)、親指を押し出すように外旋回しシャトルをプッシュで押し出す。しっかり旋回をした打球は音をきけばわかる。カンと高い乾いた音がするはずだ。もし旋回なしに振れば音は曇っている。


下記に3つプッシュの画像を載せたので、よく手首の動作を観察してほしい。

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以上。


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◇ バドミントン講習動画の前半目次

◇ 【専家把脉27】体力を温存できるステップ、バックハンドプッシュ技術

◇ 専家把脉動画の解剖 (15)(全方位のフットワーク入門/ホームポジションでの構え方)

【専家把脉27】体力を温存できるステップ、バックハンドプッシュ技術






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icon 専家把脉27解説

さて今回は第27回目の動画解説を行う。コーチは元世界チャンピオン、中国では四天王と呼ばれる趙剣華。そして生徒はバド暦は5年で週に2,3回は打っているという杜さん(男)。


専家把脉(27) ネットにあがるステップと戻り方、バックハンドプッシュ


(動画0:50ごろ)
いつものとおり動画は趙剣華が生徒にフリーで打たせ改善点を探っていくスタイルだ。途中、足を捻ったのか動きを止めてしまう場面もあった。その後生徒のパフォーマンスが悪くなったのがわかる。


(1:16ごろ)
趙剣華が生徒に対して評価していく。まずよかった点としてフォアの動作や準備、パワーが正確であったことを褒めている。逆に悪かった点は、「足」にあると指摘した。「ステップに弾みがない」ことで見るからに動作が遅く疲れそう。特にドロップを拾いにいくステップがキツく、戻るステップにも問題があり、すぐにバテてしまうと分析した。


icon 疲れないフットワーク

(2:09ごろ)
まず趙剣華はドロップを処理した後、ホームポジションに戻る動作を生徒に指導する。

01ng
NG動作:大きく前に伸ばした足 戻る力は前足のみ。後ろ足は体のずっと後ろにあるまま


02ok
OK動作:伸ばした足に続き、後ろ足も前にすーっと寄り、体の下にくる。すると戻る動作は二本足で無理なく


自分のフットワークが上のNGのようになってはないだろうか? いわゆる 「どっこいしょ」 と声が出そうな戻り方である。突き出した足一本で体重を戻すため、非常にしんどいのだが、下のOK動作のようにひとつ方法を知っているだけでそれを改善できるのだ。

(なお前足を思いっきり突き出してドロップに対処するフットワークはまた次の機会に紹介したい)


足腰の筋力に自信があれば、ドタバタしたフットワークでもバドミントンはできるものだが、筋力に頼ったフットワークは筋肉への高負荷だけでなく、関節への負担となり、容易に怪我を招いてしまう。速いだけのフットワークではなく生涯を通じて怪我をしないロングパフォーマンスのフットワークをぜひ覚えたい。さらに知っている人は周りのできていない人に指導してほしい。


(4:29ごろ)
指導後の生徒の戻りフットワークが劇的に軽く、楽になっている様子がわかる。趙剣華は後ろ足を体下に寄せる際、足を上げる必要はないとアドバイス。地面をこするかこすらないかの高さがちょうどいいようだ。


下記にリンダンのフットワーク連続写真を載せておく。こちらもよく観察してほしい。


03lindan
リンダンのステップ 踏み出す前足の角度や方向、続いてやってくる後ろ足のタイミング、二本足で難なく戻るステップをしっかり観察してほしい


04lindan
前足を大きく前に踏み出すには、つま先ではなく「かかと」から思い切って突き出し「かかと」で着地し、その後指先をつけ重心を受け止める。いきなり足の平で着地するとひざを壊す。かかとで着地するスポーツはバドミントン特有でシューズも専用のものが必要だ。
伸ばす前足の角度も100度以上でないと膝関節が壊れる。前足の方向も大事だ。一瞬にして全体重が前足にかかるため、進行方向と同じ方向に足を着かない癖があると、徐々に足首の関節が壊れる。




icon ネット上のプッシュ技術

(5:57ごろ)
つづいてネット上のプッシュ技術に指導が移る。生徒の悩みはプッシュしたシャトルがよく飛んでしまいラインオーバーになることだという。生徒自身もプッシュ動作が大きいことが原因であることに気づいている。趙剣華はどうのように指導するか見ていこう。


まず趙剣華がいうプッシュするうえで大事なこと。

1.プッシュは決め技
2.プッシュをする意識
3.動作は小さく
4.面は軽くシャトルをたたくだけ 振らない
5.プッシュ球はできる限り下に落とす


5つのポイントをあげた。プッシュは相手の放ったネット際の球をある程度前もって予測し、飛びつくように打つ技術である。プッシュに持ち込めればスマッシュより殺傷力が強い決め技となる。その分プッシュに力んでしまい、ネットにかけたり、ラインオーバーしたりというケースが多々ある。そこで次に述べる点を落ち着いて守りたい。


ラケット動作は小さくし、軽くシャトルをハエタタキのようにたたくだけでいい。決して振りぬいてはだめ。ネットにかかり辛く、さらにネットタッチも防止できる。たたかれたシャトルは乾いた音をたて、軽いスイングにもかかわらず深く高速にコートに沈むはずだ。


05pu


6:00から9:00までのプッシュは、どちらかというと相手のうち損じたドロップのようなチャンス球をたたくプッシュだった。これはネットから距離が若干離れている。9:14ごろからはもっとネットに張り付いたシャトル(相手のネット球などの小球)に飛びついてプッシュする技術を指導していく。


この場合、シャトルはよりネットに近いため、さきほどよりさらに小さい動作が必要だ。しかし要領はまったく同じ。軽くたたく。


06pu


趙剣華は生徒に「プッシュの次の球は考えない」という。この意味はプッシュ後ネット付近で重心を失った体勢からでは、カウンターに対処できないからだ。刺すか刺されるかである。プッシュを打つと決めたら必ず決める必要がある。


さらに指導が続く。今度は相手のネット球を予測していたが、思ったより品質がよく、ネットすれすれを通してきた場合のプッシュの対応だ。シャトルがネットより低くなれば、プッシュをあきらめ、ロブやクロスネットに切り替える決断が必要だ。


しかしネットとシャトルが同じ高さならまだプッシュを決めるテクニックがある。それを趙剣華が実践してくれた。それがこれだ。


08tipu


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07pu


わかるだろうか?ネットより低いシャトルを一旦持ち上げてすぐさま面をかぶせる技だ。2度打ちではないのに注意。このシャトルの軌道はひょろっと上に行くもののすぐ落ちていく。趙剣華が必殺テクニックを披露してくれたので一応紹介する。しかし普通はロブやクロスネットに切り替えるほうがリスクは低い。


以上


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