無冠の王 リー・チョンウェイ、8度目の世界選手権も決勝で敗退【動画】
デンマークの首都コペンハーゲンで、8月25日から31日までの日程で開催された開催されたバドミントン世界選手権。近年世界ランク1位を指定席のように座り続けてきたマレーシアの英雄リー・チョンウェイ。しかしバドミントン大会の中で、2大ビッグタイトルの世界選手権、そしてオリンピックで彼はまだそのタイトルを手にしたことはない。世界選手権前大会(2013年)、前々大会(2011年)では惜しくも準優勝、2度の決勝の大舞台で苦杯を味わった相手リンダンも今回はいない。今年で8回目の出場、悲願の世界選手権チャンピオンを狙う。
決勝であたる相手は、世界ランク2位の中国選手チェンロン。これまでの対戦成績は9対8で、今年の全英オープンとインドオープンではチェンロンを破っている。いつものリー・チョンウェイのパフォーマンスをもってすれば、獲れない試合ではなかった。しかし試合が始まると、いつもの彼とは違う姿がそこにあった。
試合中、終始チェンロンに点差をあけられては、追いつきを繰り返すが、リードをとることはなかった。驚異的な防御力でリーの攻撃をかわすチェンに対して、ゲームの主導権をとれない焦りかミスが目立ったリー。
結果は19-21、19-21の0-2でストレート負け。
無冠の王はその汚名を返上することなく、うなだれたまま、またあの2と書かれた表彰台に立った。
試合後、落胆の表情を隠せないリーは、「決勝での戦いぶりは自分自身とてもがっかりしている。ファンも失望させてしまって申し訳ないと思っている。この大会なんとしてもチャンピオンをとりたかった。なんでもないミスを何度も犯してしまった。太ももの怪我の影響はなかったものの、本大会決勝までも攻撃的な自分のスタイルを出せずにいた。そのことが決勝で全力を出してはいたものの肝心な場面で消極的になってしまっていた。チェンロンはすべての攻撃を防ぎ、どんなに振り回しても喰らいてきた。」
今年32歳、選手寿命はすでにピークを迎えても、まだ戦い続けるリーチョンウェイはこう語る。
「これからアジア大会、そして2016年のリオ五輪を目標に準備していく。(体力的にも)来年から試合数を減らしていかなければならないだろう。そして選手を続ける限り世界チャンピオンを狙っていく。」
たとえ無冠の王でも、選手としてそして人間としての魅力に多くのファンが魅了されている。私もその一人である。今後もリー・チョンウェイを応援していきたい。
2014 BWF World Championships - Lee Chong Wei vs Chen Long
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